パイロットの定番モデル万年筆『カスタム74』

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 こんにちは。本日は、パイロット万年筆「カスタム74」を紹介します。 

 

  カスタム74シリーズは、日本語を書くことにこだわって作られた安心感のあるパイロットを代表する初心者にもおすすめの定番万年筆です。跳ね、払い、押さえといった日本の文字に合わせた書き味を実現しています。

 14金のペン先でも12,000円前後で購入することができます。2019年に価格改定があり10,000円から12,000円に値上げされていますが、初めて購入する万年筆として決して高級すぎるということはありません。 

 

 

「カスタム74」の特徴

 一般的なF(細字)から個性の出るMS(ミュージック)など全11種類のペン先が揃っていて、「用途や好みに応じて自由に多くのペン先から選ぶ」ことができます。11種類ものペン先があると選ぶのに悩むところですが、普段使いだったらFにしておくと無難かもしれません。太めのペン先も万年筆らしい書き心地を楽しめます。試筆ができれば一番いいんですけどね。

 「カスタム74」に限らず、パイロットのペン先はインクフローが良い。パイロットの純正インクが粘性の低い性質を持つことも理由です。筆圧をかけなくてもスラスラまたヌラヌラと筆記できるので疲れない。長文を書く時には、特に書きやすさを実感します。人によっては、インクが出過ぎると感じるかもしれませんが。

 

 ペン先の14金の5号ニブです。数字が大きくなるとニブは大きくなりますが、ニブが大きければ書き味が良いということではありません。ニブの大きさは書き味を変えますが、好みの問題もあるので一概に大きくなると書きやすくなるということでもありません。やはり購入時に試筆できればいいんですけどね。

 「カスタム74」は重さも長さもちょうど良く使いやすい万年筆です。バランスは人によって感じ方は様々ですが、キャップを後ろに挿すか挿さないかでバランスを調整できると思います。どちらでもバランスよく書けますが。とにかく手に馴染む感覚があります。

  

デザイン

 ボディのデザインは両端が丸まっていて、いかにもオーソドックスな万年筆と言った感じです。特徴的なデザインの万年筆もいいですが、万年筆らしい万年筆もとてもいい。地味に感じてしまうかもしれませんが、機能美を追及した形のひとつの答えでしょう。派手さはないですが、手元にずっと置いておくには飽きがこない形です。キャップはネジ式になっており、外す時は両手が必要になります。

 14金のペン先も優れたデザイン性を感じます。金のペン先の万年筆は価格が高くなりますが、12,000円程度で買える「カスタム74」は、コストパフォーマンスにも優れています。

 

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価格 

 1万円台前半の入門用万年筆で14金のペン先を持っている「カスタム74」は自信を持ってお勧めできます。本格的な万年筆を購入したいと思っている方は、まずはこの万年筆から始めてみてはいかがでしょうか。セーラーやプラチナからも1万円台の万年筆が販売されていますので、試筆が可能であれば書き比べてみるのもいいかもしれません。